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まどか

Author:まどか
主にミステリーが好きで色々読んでいます。特に好きな作家は東野圭吾、横山秀夫、奥田英朗、伊坂幸太郎です。

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訪問ありがとうございます。 読んだ本の感想を随時アップしていきます。ミステリー以外のものについてはネタバレしているものもあります。記事の冒頭に記入しているのでご注意ください。 気軽にコメントいただけると嬉しいです。
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「愚行録」 貫井徳郎
2010.03.06 Sat 18:27
愚行録

評価:☆4.5

シンプルな構成だが「読ませる」作品

平和な一家四人が何者かに惨殺される事件が起き、
その夫婦の現在から過去に至る知人たちの語りで徐々に
彼らの肖像が明らかにされてゆくという構成。
宮部みゆきさんの「理由」、雰囲気は東野圭吾の「悪意」とも似ている。

同じ人物でも、見る人によって印象は様々。
色々な関係者の語りの中で描き出される殺された夫婦の姿が、
時には「素晴らしい」人であったり、「優しい人」であったり、
また時には「酷い人」であったり様々で、
どれにもとてもリアリティーがあって引き込まれていった。

人間の本性とでも言うべき強欲さやずる賢さが露になっても、
接する相手の立場や心理状態によってはそれが全く別のものに変化する。
目に見えないからこそ、感じたことが全てになってしまう。
彼女に憧れる女性、彼女に嫉妬する女性、彼女に恋心を抱く男性、
それぞれが創り出す彼女の姿は違っていても、どれも真実。

その複雑な構図を客観的に見ることが出来て、
人の心も、その姿も、何が本当で何が嘘かなんて誰にも分からない、
そういう怖さをしみじみと感じさせられた。
そして救いようのない"もうひとつの物語"も同様、
最後に読者の心にズシっと重たいものを残して終わり、
読後感はいい意味で「最悪」だ。


ミステリーとしての驚きや衝撃は無いが、
ただ人の心理を描いただけなのにものすごく強烈なインパクトがあり、
もっと知りたい、もっと読みたい、という気持ちにさせられた。
こういう作品は好きだ。やはり貫井さんはうまい。
シンプルな構成でここまで「読ませる」、その筆力もまたお見事だと思う。


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2008.04.18 Fri 10:27
失踪


評価:☆3.5

《ネタバレ注意!》

警視庁の人事課の窓際社員・環敬吾は、
ある日、刑事部長・酒井から若者の相次ぐ失踪の調査を依頼される。
彼は「チーム」のメンバーである3人のプロフェッショナルに招集をかけ、
それぞれが環の指示のもと、静かに行動を開始させる。

この3人のメンバーというのがユニークで、
私立探偵・托鉢僧・肉体労働者という取り合わせ。
なんだか面白そうなことが起きる予感・・
とワクワクしながら読み進んだのですが、
途中からなんだか思いもよらない方向に・・。
もう少し複雑な何かが背後に絡んでいるのだとばかり思っていたので、
ちょっとがっかりしてしまいました。

結末もあっけなかったです。
結局この背景にあったのは、ドラッグ、恐喝、暴力・・
そして父と娘のすれ違った想い。
失踪した若者たちの「自分探し」「現実逃避」、
なんだか視点が多すぎて、最終的にどれにも感情移入しづらかったです。

デビュー作の「慟哭」が良すぎて、期待過多になっているのでしょうか?
ですが一応、残りの二作「誘拐症候群」「殺人症候群」も
読んでみるつもりです。



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「転生」 貫井徳郎
2008.04.18 Fri 10:25
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評価:☆3.5

次は「症候群シリーズ」を読むはずだったのですが、
本屋の在庫の都合で(笑)これを手に取りました。

心臓移植を受けた大学生・和泉は、
手術後に起きた自分の趣味嗜好の変化に戸惑っていた。
同時に、夢の中に出てくる恵梨子という女性の存在が気になり、
やがて彼女が自分のドナーだったのでは?と勘繰り始めるようになる。

読み始めてすぐ、
東野さんの「変身」を思い出さずにはいられませんでした。

途中から結末は見えてくるし、
和泉というこの男性の頑固さと生真面目さには少々イライラ・・。
ですが、真相の裏にある事情には、なかなか考えさせられました。

移植を受けるレシピエントの決定するための優先順位は、
病状や登録期間の長さ、臓器との適合の度合い、
輸送にかかる時間などを基準に決定されているという。
だが、臓器が1つなら、選ばれるレシピエントも1人。
そこに「公平」というものが果たして存在するのだろうか?
なんだか所詮、キレイごとでしかない気もする。

「現実にはその都度ひとりずつしか助からない。
ならばできる限りたくさんの要因を総合して判断する方が、理性的」
「(レシピエントの決定は)誰かがやらねばならないこと」

「社会的貢献度や将来性を加味する」というのは
確かに黙認できないけれど、
結局、全く異論を唱えられない選定なんて無いのでは?とも思う。

人間が人間の生死を左右するなんて、恐ろしいこと。
だけど、
定められた条件できちんとレシピエントを選定したからと言って、
それが完全に透明であると言えるのか?
誰かが幸運を手に入れられて、誰かが傷つけられる。
その事実は変わらない。
非常に難しい問題だなぁと思います。

そもそも「平等」って何でしょう?
そんなものがこの世に存在するのかなあ。
最後の数十ページで、そんなことを考えさせられました。

が、面白さには欠けたので、今回の評価は「3」です。



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2008.04.18 Fri 10:22
崩れる


評価:☆3.5

「平穏な日常にひそむ狂気と恐怖を描き出す八編。
平凡で幸せな結婚や家庭に退屈しているあなたへ送る傑作短編集」


裏表紙のこの2行に好奇心をそそられ、手に取ってみました。
「慟哭」で興味を持った貫井さんの、私にとって2冊目の作品。

ここで取り上げられた家庭像は、どれも現実にありがちなもの。
何も問題の無い結婚生活なんてないんだな・・って、
自分も最近実感していることなので、すごく共感できる。
結婚に夢を描いている女性もいれば、
結婚が全てじゃないという女性もいる。

中でも「憑かれる」に出てくる聖美という女性はとても興味深いです。
彼女はキャリアウーマンで、
結婚=女の幸せという固定観念に疑問を抱いている。

「豊かな才能を持った女性たちが、社会通念に押し潰されて
平々凡々たる暮らしに突入していく様は、聖美に悲哀すら覚えさせた」


私は結婚前にそんなにしっかり働いていたわけではないけれど、
(むしろ社会に出ている自分にさほどの価値を見出せずに、
ある意味で諦めの気持ちを持って結婚を決意した人間ですが)
自分のまわりに聖美のように才能のある女性がいて、
その女性が「結婚して専業主婦になる」と言い出したらきっと
「もったいないなぁ~」って言うだろうし、
結婚=幸せという考え方自体にも心から賛成は出来ない。

だけど、一生ひとりで生きていく覚悟が出来ないなら、
どこかで見切りをつけることも必要なのだろうとも思う。
要するにそれをどこでするか・・ということで、
先延ばしにしているうちに気づいたら30台、
というのはよくあることなのかもしれないですね。

私はまだ子どもはいませんが、
やはり自分の人生を家事育児にそそげる勇気はまだありません。
結婚したくせにそういう考えを持ってることは、
自己中以外の何ものでもないですが・・。
でも分かるんです、聖美の気持ちって。

そのほかにも、「カス」な夫を持ってしまった主婦の話、
育児ノイローゼになる主婦の話・・など、
八つそれぞれがとても興味深いテーマを扱っています。
ちょっと、「世にも奇妙な物語」を彷彿とさせるふしもありますが、
先の2行に少しでも惹かれるものがある方なら、
読んでみて損は無い作品だと思います。




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「慟哭」 貫井徳郎
2008.04.17 Thu 23:41
慟哭


評価:☆4.5

《ネタバレのヒントになるかもしれない部分があります》

またまた、初めの作家さん登場。
友人からの薦めで読んでみました。

警視庁のキャリア組でも一番の出世頭である捜査一課長・佐伯は、
彼を取り巻く警察内の確執、自身の家庭の複雑な事情、
様々な葛藤に苛まれながらも、
都内で連続して起きる幼女誘拐事件の捜査の指揮を執る。

一方で、とある事件がきっかけで「胸に穴が開いて」しまった男は、
その穴を埋めるべく新興宗教に身を投じる。

このふたつの、一見して全く関係性のないようなストーリーが、
交互に登場ながら物語は進行していきます。
が、このふたつがやがて重なり合ったとき―
「真実」が明かされるのです。

またこれは、宮部さんの「理由」のドキュメンタリー手法に次ぎ、
小説にはこのように色々な手法があるのだな・・と思って読み進んでいくと、
まさか、そういうことだったとは・・と、驚愕の種明かしが待っています。

私は推理小説を読むときに、途中でいったんページをめくる手を止め、
内容を整理して真相を予想する・・ということは、全くしません。
かといって、
読みながら推理を組み立てるような器用なことも出来ないので、
とにかく無我夢中に、先へ先へと読み進むだけなのです。

なので、種明かしがされた瞬間、
一体何が起きているのか分かりませんでした。
まさに、狐につままれた・・というような感じです。
これ以上は書けませんが、読んで損はない面白さだと思います。

背後に描かれている警察内部の様々な人間関係、
新興宗教の生態、そして目に見えない人間の心の傷、深い悲しみ・・。
一体どこで読む手を休めればいいのか、というストーリー展開。
どうやらこの作家にもまた、興味を持ち始めざるを得ないようです。



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